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金融業務3級 事業性融資推進コースの難易度と受験料

結論を先に示し、根拠・比較・関連する疑問・一次資料の順に確認できます。

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先に結論

金融業務3級 事業性融資推進コースは、受験資格のない通年実施のCBT検定です(受験手数料5,500円・100分・四答択一式50問・100点満点で60点以上)。認定名称は企業価値担保権アドバイザー。合格率は公表されておらず、難易度は60点という合格基準と、上下の級がない設計から判断することになります。公式の出題範囲に事業承継やM&Aという分野名はなく、M&Aの知識を検定で示すなら同じ3級でも事業承継・M&Aコースが対象です。

Key takeaways

この記事の結論

  1. 01

    出題範囲として掲載されているのは「企業価値担保権を理解する」「企業価値を理解する」「実務的に理解する」の3つ。事業承継や社外承継を名前で立てた分野は置かれていない。

  2. 02

    受験手数料5,500円・100分・四答択一式50問・合格基準60点は、金融業務3級 事業承継・M&Aコースと同じ条件。分かれるのは出題範囲・認定名称・法令基準日の3点。

  3. 03

    事業性融資推進コースは3級だけに設定されている。CBT種目一覧に2級の同名コースは掲載されておらず、段階を上がる設計にはなっていない。

  4. 04

    法令基準日が2026年5月25日現在施行の法令等に置かれている。比較した事業承継・M&Aコース(3級・2級とも7月1日現在)とは別の日付で、教材の版と基準日が合っているかを自分で確かめる必要がある。

  5. 05

    きんざいの事業承継シニアエキスパート養成スクールの受講資格5項に、この検定の合格や企業価値担保権アドバイザーの記載はない。上位の事業承継系認定への接続は確認できない。

01

試験の基本情報(最終確認日:2026-09-27)

項目内容
正式名称金融業務3級 事業性融資推進コース(受験者ポータルの表示は「金融業務3級 事業性融資推進コース-企業価値担保権アドバイザー認定試験-」)
主催一般社団法人金融財政事情研究会
認定名称一般社団法人金融財政事情研究会認定 企業価値担保権アドバイザー
受験資格「受験資格は特にありません」
試験方式CBT方式・通年実施。受験者が予約した日時・テストセンターで受験
試験時間100分
出題形式四答択一式50問
合格基準100点満点で60点以上
受験手数料5,500円(税込)
法令基準日2026年5月25日現在施行の法令等
想定される対象者渉外や融資担当など事業性融資に関わるすべての金融機関行職員

2026年度の試験日程・種目・受験手数料の案内では、2026年2月2日配信開始の種目として掲載されており、以降は通年実施です。予約は受験日の属する月を含んで4か月前の月初から、受験日の3日前まで受け付けると案内されています。コンビニ決済またはPay-easy決済を選ぶ場合は、受験手数料とは別に事務手数料297円(税込)がかかります。結果は試験終了後にその場でスコアレポートが手交され、合格者は試験日の翌日以降にマイページから認定証をPDFで出力できると案内されています。

携帯電話・筆記用具・計算機・参考書・六法等を含め、自席への私物の持込みは認められていません。計算は試験画面上の電卓で行います。テストセンターには30分以上前に到着すると入場を断られる場合があると案内されているため、到着時刻も含めて予定を組むことになります。

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02

事業承継・M&A系の種目とどこが違うか

同じ金融業務3級でも、事業性融資推進コースと事業承継・M&Aコースは別の試験です。受験手数料・試験時間・出題形式・合格基準は同じで、分かれるのは出題範囲と認定名称、そして法令基準日です。

項目金融業務3級 事業性融資推進コース金融業務3級 事業承継・M&Aコース金融業務2級 事業承継・M&Aコース
受験手数料5,500円5,500円7,700円
試験時間100分100分120分
出題形式四答択一式50問四答択一式50問四答択一式30問、総合問題10題
合格基準100点満点で60点以上100点満点で60点以上100点満点で70点以上
出題範囲企業価値担保権を理解する/企業価値を理解する/実務的に理解する事業承継の事前準備等/親族内・従業員承継の実務/社外承継(M&A)の実務/コンサルティングの実務事業承継関連税制等/事業承継関連法制等/M&A基礎知識・関連会計/M&A関連法制等/総合問題
認定名称企業価値担保権アドバイザー事業承継・M&Aベーシック事業承継・M&Aエキスパート
法令基準日2026年5月25日現在施行の法令等7月1日現在施行の法令等7月1日現在施行の法令等
上位講座の受講資格記載なし受講資格とはならないと公式ガイドに明記事業承継シニアエキスパートの受講資格の第1項
同名の2級設けられていない金融業務2級 事業承継・M&Aコース―

見るべきは出題範囲と上位講座の2行です。社外承継(M&A)の実務やM&A関連法制が分野として立っているのは事業承継・M&Aコースの側で、事業性融資推進コースの3項目にM&Aという語は出てきません。3級・2級それぞれの中身は金融業務3級 事業承継・M&Aコースの記事と金融業務2級 事業承継・M&Aコースの記事で扱っています。

03

出題範囲と法令基準日の読み方

公式の種目別ガイドに掲載されている出題範囲は、次の3項目です。

  • 企業価値担保権を理解する
  • 企業価値を理解する
  • 実務的に理解する

掲載されているのは大項目3つで、事業承継・M&Aコース(4項目)や資産承継コース(6項目)より区分が粗くなっています。なお、きんざいの種目別ガイドはいずれの種目も大項目までの掲載で、細目は載せていません。対策の手がかりになるのは、対応する年度版の問題集と法令基準日の2つです。

法令基準日は、この種目だけ2026年5月25日現在施行の法令等に置かれています。配信開始の2026年2月2日より後の日付ですが、出題は同日時点で施行されている法令等を前提とすると表示されているため、受験時期にかかわらず施行後の内容で対策することになります。金融業務3級 事業承継・M&Aコースや金融業務2級 資産承継コースの7月1日現在という表示とは別の日付です。きんざいが実務者向けに開催した「実務運用に向けた『企業価値担保権』の論点整理」(2026年3月3日開催)の案内には、企業価値担保権の創設を含む「事業性融資の推進等に関する法律」が2026年5月25日施行予定と記載されています。古い年度の教材や、施行前に書かれた解説を主教材にすると、改正部分がそのまま抜けます。

制度そのものの詳細(根拠となる法令の条文や運用の細部)は、この記事の確認範囲を超えます。

04

難易度をどう見るか

確認した公式ページに合格率の記載はありません。数値で難易度を語ることはできないため、判断材料は次の4点になります。

  1. 合格基準が100点満点で60点以上。四答択一式50問のみで、総合問題は加わりません。同じ3級の事業承継・M&Aコースと形式も合格基準も同じなので、そちらを受けたことがあれば時間配分の感覚はそのまま使えます。確認した2級の事業承継系種目(事業承継・M&Aコース、資産承継コースはいずれも合格基準70点・総合問題あり)とは別の水準です。
  2. 同名の2級が設定されていない。段階を上げて慣らす受け方ができないため、扱う制度の前提知識をどこで埋めるかを自分で決めることになります。
  3. 公開されている出題範囲が大項目3つ。事業承継・M&Aコースの4項目より区分が粗く、分野別に学習量を見積もる手がかりが他の種目より少なくなります。
  4. 法令基準日が新しい。改正・施行直後の内容は市販の一般書の記述が追いついていない場合があり、教材の版と基準日の一致を自分で確かめる必要があります。

再受験時の受験手数料が割り引かれるという記載は、公式ガイドにも受験者ポータルにも見当たりません。不合格の場合は同額をもう一度払う前提で予算を組むことになります。企業価値担保権アドバイザーの認定に有効期限・更新・年会費があるかどうかも、これらのページからは読み取れませんでした。資格ごとの費用の考え方はM&A資格の費用で整理しています。

05

事業承継・M&Aの支援者が取る意味はあるか

きんざいの事業承継シニアエキスパート養成スクール(認定講座)の受講資格に、この検定の合格は挙げられていません。受講資格として記載されているのは、事業承継・M&Aエキスパート認定者(試験合格者)、弁護士・税理士・公認会計士・司法書士・中小企業診断士、金融機関での法人営業経験1年以上、会計事務所等での実務経験1年以上、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の5項です。企業価値担保権アドバイザー、および金融業務3級 事業性融資推進コースの合格は、このいずれにも記載がありません(確認したのはこの講座の案内ページで、他の講座・認定は確認範囲外です)。

第1項に乗るのは、金融業務2級 事業承継・M&Aコースの合格で得られる事業承継・M&Aエキスパートの認定です。同じ事業承継・M&Aコースでも、3級の合格(事業承継・M&Aベーシックの認定)は両養成スクールの受講資格とはならないと3級の公式ガイドに明記されています。上位段階を目的にするなら2級が入口です。受講料や受講資格の全文は事業承継シニアエキスパートの記事で扱っています。

公式が対象者に挙げているのは渉外や融資担当など事業性融資に関わるすべての金融機関行職員で、これは事業承継・M&Aコースが挙げる金融機関の渉外・融資担当者と重なります。金融機関の立場から資格の順番を考える整理は銀行員のM&A資格にまとめています。

06

教材と学習の進め方

きんざいの対応問題集・参考書のページには、2026年度版 金融業務3級 事業性融資推進コース試験問題集が掲載されています。定価2,640円、割引価格2,420円と表示されています(いずれも税込・確認時点の表示)。参考までに、金融業務3級 事業承継・M&Aコースの問題集は定価2,200円、割引価格1,980円です。

  • 公開されている出題範囲が大項目3つと粗いため、まず対応問題集を1周して、どの論点が繰り返し問われるかを自分で把握します。
  • 法令基準日が2026年5月25日現在施行の法令等に置かれています。版の古い教材や、施行前に書かれた解説を主教材にしません。
  • 計算は試験画面上の電卓で行います。手元の電卓の操作に頼った解き方は本番で再現できません。
  • 予約は受験日の3日前まで受け付けられます。先に受験日を押さえてから教材を買うと、学習期間が動かせないぶん最後まで走りやすくなります。
  • 不合格の場合、翌日から5日間は再受験できません。受け直しを前提に日程を組むなら、この間隔を見込んでおきます。

独学で資格を積む設計そのものはM&A資格は独学で取れるかで資格別に整理しています。

07

中小M&A資格試験との関係

中小企業庁が中小M&A市場の改革に向けた検討会に提出した資料2「中小M&A市場の改革に向けた方向性について」(2026年7月21日)には、中小M&A支援資格制度(仮称)の登録・更新の要件案が検討中の案として記載されています。実施団体・受験料・試験の方式や問題数についての記載は、同資料では確認できませんでした。

同資料に企業価値担保権アドバイザーという語は出てきません。既存の民間検定の合格を免除や優遇の対象とする記載も見当たらないため、「事業性融資推進コースを取れば新資格で有利になる」という言い方はできません。新資格そのものの最新状況は本体サイトの試験情報で確認できます(当メディア運営者が提供するサービスです)。合格後の登録・更新がどう設計されようとしているかは中小M&A資格の登録制度と更新で扱っています。

08

向いている人・向いていない人

  • 向いている人:公式が対象者に挙げる渉外・融資担当で、担当先への説明に使う知識を検定の形で確認したい方
  • 向いている人:新しい制度を扱う検定を早い段階で受け、社内で共通言語を作る役回りにいる方
  • 向いている人:企業価値担保権という新しい制度を、社内研修を待たずに自分で一度通しておきたい方
  • 向いていない人:M&A・第三者承継の知識を検定で示したい方(出題範囲に分野名がないため、事業承継・M&Aコース側が対象になります)
  • 向いていない人:上位の事業承継系認定へ段階的に進む道筋を先に確保したい方(受講資格に記載が確認できません)
  • 向いていない人:分野ごとの範囲を見てから学習計画を立てたい方(公開されているのは大項目3つで、他の種目より区分が粗くなっています)
09

注意点・よくある失敗

  • 認定名称に企業価値という語が入るため、企業価値評価(バリュエーション)の検定だと考えて申し込む。出題範囲の表記は「企業価値を理解する」であり、M&Aの企業価値評価を扱う分野として公開されているわけではありません。
  • 2級から受けようとして種目一覧を探す(事業性融資推進コースは3級にのみ設定されています)。
  • 法令基準日を確認せず、施行前に書かれた解説書で対策する。
  • 計算機の持込みを前提に練習する(私物の持込みは認められていません)。
  • 合格すれば事業承継シニアエキスパートに進めると考える(受講資格に記載はありません)。
  • 合格率が公表されていないにもかかわらず、出所の書かれていない数値を難易度の根拠に社内資料へ書く。
この記事の読み方

比較軸をそろえると、判断理由を説明しやすくなります

選ぶ前に条件を確認することで、料金や印象だけで結論を急ぐことを避けられます。

注意点

制度・料金・提供内容は更新されます

本記事の数値・制度情報は記載の確認日時点のものです。申込前に各公式ページで最新情報をご確認ください。

Long-tail questions

よくある質問

ありません。受験者ポータルに「受験資格は特にありません」と記載されています。対象者として渉外や融資担当など事業性融資に関わる金融機関行職員が挙げられていますが、これは想定される受験者像であって条件ではありません。

Sources

一次資料・参考資料

Updates

更新・訂正履歴

  1. 初回公開

    記載の数値・制度情報は2026-09-27時点で一次資料・公式情報を確認したものです。更新・訂正時はこの履歴に日付と理由を記載します。

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