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事業承継アドバイザー3級と金融業務3級 事業承継・M&Aコースの違い

結論を先に示し、根拠・比較・関連する疑問・一次資料の順に確認できます。

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先に結論

事業承継アドバイザー3級(銀行業務検定協会)と金融業務3級 事業承継・M&Aコース(金融財政事情研究会)は、どちらも受験料5,500円・合格基準60点以上の入門CBTですが、主催が違う別の試験です。前者は120分で基本知識40問+事例10問、後者は100分で択一50問。認定名称(事業承継・M&Aベーシック)と「社外承継(M&A)の実務」の柱があるのは後者です。どちらも上位講座の受講資格にはならないため、職場で指定されている名称を先に確認し、指定がなければ下の判断表で選んでください。

Key takeaways

この記事の結論

  1. 01

    主催が違う。事業承継アドバイザー3級は銀行業務検定協会、金融業務3級 事業承継・M&Aコースは一般社団法人金融財政事情研究会。名称が似ていても、運営主体・認定・問題集はそれぞれ別です。

  2. 02

    試験構成が違う。事業承継アドバイザー3級は120分で「基本知識40問/技能・応用 5事例10問」、金融業務3級は100分で「四答択一式50問」。合格基準はどちらも100点満点で60点以上。

  3. 03

    支払額のルールが違う。事業承継アドバイザー3級は「1申込につき、事務手数料330円(10%消費税込)別途発生」と決済方法を限定せずに案内。金融業務3級はコンビニエンスストア決済およびPay-easy決済の場合に事務手数料297円(税込)がかかる。

  4. 04

    予約ルールが違う。事業承継アドバイザー3級は「何回でも受験予約可能」、金融業務3級は「受験日の翌日から起算して5日間は、2度目の受験はできません」。

  5. 05

    認定名称があるのは金融業務3級(事業承継・M&Aベーシック)だけだが、その合格は公式ガイドに「受講資格とはなりません」と明記されている。上位のシニアエキスパート講座へ進む経路は金融業務2級の合格で、3級どうしの比較では段階の差はつかない。

01

2つの3級を並べた比較表(最終確認日:2026-10-04)

比較軸事業承継アドバイザー3級金融業務3級 事業承継・M&Aコース
主催団体銀行業務検定協会一般社団法人金融財政事情研究会
試験日程2026年4月27日(月)〜2027年3月31日(水)(2026年度分。申込は2026年4月24日10:00〜2027年3月28日23:59)通年実施
受験資格「どなたでも受験可能」「受験資格は特にありません」
受験料(税込)5,500円5,500円
事務手数料「1申込につき、事務手数料330円(10%消費税込)別途発生」コンビニエンスストア決済およびPay-easy決済の場合に297円(税込)
試験時間120分100分
出題形式「CBT四答択一式〈一部事例付〉50問」四答択一式50問
出題数の内訳基本知識40問/技能・応用 5事例10問内訳の公表なし(50問すべて択一)
合格基準100点満点中60点以上100点満点で60点以上
出題範囲の柱事業承継の基本知識/事業承継と金融実務/その他関連知識等事業承継の事前準備等/親族内・従業員承継の実務/社外承継(M&A)の実務/コンサルティングの実務
予約・再受験申込日より3日目以降を予約可能。「何回でも受験予約可能」受験日の翌日から起算して5日間は2度目の受験不可(当日欠席は適用外)
結果通知即時判定。全受験者にスコアレポート・出題項目一覧が配布。合格証書は翌日以降にマイページからダウンロード試験終了後その場でスコアレポートが手交。認定証は試験日の翌日以降にマイページからPDF形式で出力
認定名称確認した公式ページに記載なし一般社団法人金融財政事情研究会認定 事業承継・M&Aベーシック
法令基準日確認した公式ページに記載なし問題文に特に指示のない限り、2026年7月1日現在施行の法令等
上位講座の受講資格確認した公式ページに記載なし公式ガイドに「受講資格とはなりません」と明記
上位の級銀行業務検定のCBT種目一覧に2級の掲載なし(2026-10-04確認)金融業務2級 事業承継・M&Aコース(7,700円)

同じ5,500円・同じ60点以上でも、差がつく行は10行以上あります。以下では「主催」「試験の中身」「お金と予約」「合格後の名称と段階」の4つに分けて、どの立場の人がどちらを選ぶべきかまで落とし込みます。

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主催団体の違い:銀行業務検定協会と金融財政事情研究会

事業承継アドバイザー3級は「銀行業務検定試験」の一種目で、主催は銀行業務検定協会です。金融業務3級 事業承継・M&Aコースは「金融業務能力検定」の一種目で、主催は一般社団法人金融財政事情研究会(きんざい)です。どちらもCBT-Solutionsの受験者ポータルから申し込みますが、問題集・認定・上位段階の設計はそれぞれの団体に属します。

実務上の影響は2つあります。

  • 職場の指定:金融機関では、資格手当や昇格要件に団体名まで含めて種目が指定されていることがあります。似た名称の別団体の試験に合格しても要件を満たさない場合があるため、受験の前に指定の正式名称を確認してください。
  • 学習教材:問題集は団体ごとに別です。金融業務3級には「2026年度版 金融業務3級 事業承継・M&Aコース試験問題集」が公式の対応問題集として案内されています。片方の問題集でもう片方を対策する前提は立てられません。
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試験構成の違い:事例10問と択一50問、120分と100分

問題数(50問)と合格基準(60点以上)は同じですが、中身の作りが違います。事業承継アドバイザー3級は50問のうち10問が5つの事例に紐づく「技能・応用」で、設例を読んで複数の設問に答える形式が含まれます。金融業務3級は50問すべてが四答択一式です。試験時間の差20分はこの事例10問の分と読むのが自然で、1問あたりの持ち時間は単純計算で2.4分と2.0分ですが、事例の読解に時間を取られるため余裕がそのまま増えるわけではありません。知識を一問一答で確認したい人には金融業務3級の構成が、設例を読んで判断する練習をしたい人には事業承継アドバイザー3級の構成が合います。

出題範囲の柱も切り方が違います。事業承継アドバイザー3級は「事業承継の基本知識」「事業承継と金融実務」「その他関連知識等」の3本で、金融機関の関与を「金融実務」として柱に立てています。金融業務3級は「事業承継の事前準備等」「親族内・従業員承継の実務」「社外承継(M&A)の実務」「コンサルティングの実務」の4本で、承継の型(親族内・従業員・社外)と、相談を進めるコンサルティングの流れで切っています。M&A(社外承継)を独立した柱として掲げているのは金融業務3級だけです。どちらも分野別の配点は公表されていないため、特定の柱だけで60点を取る設計の可否は公表情報からは判断できません。

04

お金と予約の違い:330円と297円、何回でもと5日間

受験料はどちらも5,500円(税込)ですが、実際の支払額と受け直しのルールが違います。

  • 事務手数料の発生条件:事業承継アドバイザー3級は「※1申込につき、事務手数料330円(10%消費税込)別途発生。」と、決済方法の限定なしで案内されています。1回の申込の支払額は5,830円です。金融業務3級は「コンビニエンスストア決済およびPay-easy決済の場合は、受験手数料に加えて、事務手数料297円(税込)をご負担いただきます」と、決済方法を限定した書き方です。それ以外の決済方法については、事務手数料の記載がありません。
  • 予約の起点:事業承継アドバイザー3級は申込日より3日目以降、金融業務3級は受験日の属する月を含んで4カ月前の月初から受験日の3日前まで予約できます。
  • 受け直し:事業承継アドバイザー3級は「何回でも受験予約可能」。金融業務3級は「受験日の翌日から起算して5日間は、2度目の受験はできません」(当日欠席の場合は適用されません)。不合格の直後に再挑戦の予約を入れられるのは事業承継アドバイザー3級です。
  • 変更・キャンセル:どちらも受験日の3日前まで可能です。事業承継アドバイザー3級は入金後のキャンセルに手数料が発生し、金融業務3級は受験料個人払いで10,000円未満の場合のキャンセル料が1,100円(税込)です。
  • 実施期間:金融業務3級は通年実施。事業承継アドバイザー3級は2026年度分の日程(2027年3月31日まで)が区切られています。

2回受ける前提なら、事業承継アドバイザー3級は5,830円×2=11,660円、金融業務3級は受験料だけなら11,000円(コンビニエンスストア決済・Pay-easy決済では297円×2が加わります)です。差は小さいものの、「落ちたら翌週にもう一度」ができるのは前者だけです。資格ごとの費用の全体像はM&A資格の費用比較にまとめています。

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合格後の名称と段階:ベーシックの認定はあるが、上位講座への道ではない

金融業務3級に合格すると「一般社団法人金融財政事情研究会認定 事業承継・M&Aベーシック」の認定が付与され、試験日の翌日以降に認定証をマイページからPDF形式で出力できます。事業承継アドバイザー3級は、確認した受験者ポータルに認定名称の記載がなく、合格者は合格証書をマイページからダウンロードする形です。

ただし、この「ベーシック」の認定は上位講座への入口ではありません。金融業務3級の公式ガイドには「『金融業務3級 事業承継・M&Aコース』の合格(事業承継・M&Aベーシックの認定)は、『M&Aシニアエキスパート養成スクール(認定講座)』『事業承継シニアエキスパート養成スクール(認定講座)』の受講資格とはなりません。」と明記されています。事業承継アドバイザー3級についても、両養成スクールの受講資格の各項に名称は挙がっていません。

段階検定・講座受験料・受講料(税込)上位講座の受講資格になるか
入門(銀行業務検定)事業承継アドバイザー3級5,500円+事務手数料330円受講資格の各項に記載なし
ベーシック編(きんざい)金融業務3級 事業承継・M&Aコース5,500円「受講資格とはなりません」と明記
スタンダード編(きんざい)金融業務2級 事業承継・M&Aコース7,700円合格で両養成スクールの受講資格を得られる旨が受験者ポータルに明記
アドバンス編(きんざい)事業承継シニアエキスパート受講料132,000円(通常価格)+受験料11,000円—
プロフェッショナル編(きんざい)M&Aシニアエキスパート受講料132,000円(通常価格)+受験料11,000円—

検定の合格からシニアエキスパートの受講資格を作れるのは、金融業務2級 事業承継・M&Aコースの合格で得られる事業承継・M&Aエキスパートの認定だけです。したがって「上位に進みたいからどちらの3級を選ぶか」という問いは成立せず、上位を目指すなら3級を飛ばして2級から入る方が回り道になりません。3級と2級のどちらから入るかは金融業務3級 事業承継・M&Aコースの記事、2級の中身は金融業務2級 事業承継・M&Aコースの記事で扱っています。

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立場別の判断表:どちらを申し込むか

あなたの立場選ぶ試験理由
職場の資格手当・昇格要件に種目名が指定されている指定された種目団体が違う別の試験のため、片方の合格でもう片方の要件は満たせない。正式名称を人事の規程で確認する
銀行・信用金庫・信用組合で、融資・保証を絡めた承継相談を受ける事業承継アドバイザー3級出題範囲の柱に「事業承継と金融実務」を置き、設例形式の技能・応用10問を含む
承継の相談で「M&A(社外承継)」の選択肢まで説明したい金融業務3級 事業承継・M&Aコース「社外承継(M&A)の実務」を独立した柱として掲げるのはこちらだけ
名刺や社内申請に使える認定名称がほしい金融業務3級 事業承継・M&Aコース事業承継・M&Aベーシックの認定証がPDFで出力できる。事業承継アドバイザー3級は認定名称の記載がない
短期間に繰り返し受けて早く通したい事業承継アドバイザー3級「何回でも受験予約可能」。金融業務3級は5日間の再受験制限がある
将来シニアエキスパートに進む可能性があるどちらでもなく金融業務2級3級はどちらも受講資格にならない。2級の合格が両養成スクールの受講資格になる

迷ったときの順序は3段階です。第1に職場の指定名称、第2に上位講座へ進む予定の有無(あるなら2級)、第3に出題範囲の柱(金融実務かM&Aか)と試験の構成(事例ありか択一のみか)です。どちらも受験資格はなく、金融機関に在籍していなくても申し込めます。金融機関に在籍している方の資格の組み立て全体は銀行員・金融機関のM&A資格、信用金庫・地方銀行の立場は信金・地銀職員のM&A資格で整理しています。

国の新しい試験との関係も触れておきます。中小企業庁が運営主体となる中小M&A資格試験は、募集要領で「仲介者・FA等のM&A専門業者又は支援機関(金融機関、士業等専門家、M&Aプラットフォーム等)に所属する仲介・FA業務に関わる者、並びに今後中小M&Aの仲介・FA業務を行おうとする者を主な受験対象とする。」とされています。2つの3級とは別制度で、免除・優遇の関係は確認できた公表資料には見当たらず、試験日・受験料は2026年10月4日時点で未公表です。3級の先にM&A支援の仕事を見据えているなら、新しい試験の領域で自分の現在地を無料の20問診断で確かめておくと、3級の次に何を学ぶかを決める材料になります(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。

07

注意点・よくある失敗

  • 名称が似ているため、職場で指定されている種目と別団体の試験に申し込む。銀行業務検定協会と金融財政事情研究会は別の主催で、合格の互換性はありません。
  • 受験料5,500円だけで比べる。事業承継アドバイザー3級は決済方法を問わず事務手数料330円が加わり、金融業務3級はコンビニエンスストア決済およびPay-easy決済の場合に297円が加わります。
  • 金融業務3級に落ちた翌日に再予約を入れようとする。受験日の翌日から起算して5日間は2度目の受験ができません。
  • 「ベーシックの認定があるから上位講座に進める」と考える。公式ガイドに受講資格とはならない旨が明記されています。上位を目指すなら2級から入ります。
  • 択一だけの対策で事業承継アドバイザー3級に臨む。50問のうち10問は5つの事例に紐づく技能・応用です。
  • 法令基準日を確認せずに古い教材を使う。金融業務3級は2026年7月1日現在施行の法令等が基準と明示されています。事業承継アドバイザー3級は確認した公式ページに基準日の記載がなく、教材の版の新しさを自分で確かめる必要があります。
この記事の読み方

比較軸をそろえると、判断理由を説明しやすくなります

選ぶ前に条件を確認することで、料金や印象だけで結論を急ぐことを避けられます。

注意点

制度・料金・提供内容は更新されます

本記事の数値・制度情報は記載の確認日時点のものです。申込前に各公式ページで最新情報をご確認ください。

Long-tail questions

よくある質問

順番の決まりはなく、どちらも受験資格がありません。職場の指定があればそれが先です。指定がなければ、融資・保証を絡めた金融実務と事例形式を重視するなら事業承継アドバイザー3級、M&A(社外承継)まで含めた承継の全体像と認定名称を重視するなら金融業務3級が先になります。

Sources

一次資料・参考資料

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