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信用金庫・地銀職員のM&A資格。法人営業の年数で選ぶ

結論を先に示し、根拠・比較・関連する疑問・一次資料の順に確認できます。

Answer first結論

先に結論

信用金庫・信用組合・地方銀行の職員がM&A・事業承継の資格を選ぶときは、まず法人営業の経験年数を数えてください。上位講座の受講資格は、事業承継シニアエキスパートが法人営業1年以上、M&Aシニアエキスパートが5年以上で、どちらも「現在も在籍中」が条件です。信用金庫・信用組合は業態として明記されています。年数が足りない間は、7,700円の金融業務2級の合格が別の入口になります。下の判断表に自分の年次を当てはめてください。

Key takeaways

この記事の結論

  1. 01

    上位2講座の受講資格には「銀行・信用金庫・信用組合・証券会社・生命保険会社」と業態が列挙されており、信用金庫・信用組合の職員も金融機関ルートの対象として明記されている。

  2. 02

    金融機関ルートで必要な法人営業経験は、事業承継シニアエキスパートが1年以上、M&Aシニアエキスパートが5年以上。どちらも「現在も在籍中」であることまで条件に含まれる。

  3. 03

    年数が足りなくても、受験資格の制限がない金融業務2級 事業承継・M&Aコース(7,700円)に合格すれば、事業承継・M&Aエキスパートの認定で両講座の受講資格に届く。金融業務3級の合格は受講資格にならないと公式ガイドに明記されている。

  4. 04

    金融業務3級・事業承継アドバイザー3級・金融業務2級は、社内で指定されている検定があるかどうかと、上位講座に進む予定があるかどうかで使い分ける。

  5. 05

    国の新しい試験(中小M&A資格試験)の募集要領は、金融機関などの支援機関に所属して仲介・FA業務に関わる者と、今後その業務を行おうとする者を主な受験対象としている。ただし試験日・受験料・受験資格は2026年10月3日時点で未公表。

01

受講資格に「信用金庫・信用組合」が書かれている

金融財政事情研究会のKINZAI Webアカデミーで案内されている2つの上位講座は、受講資格のいずれかに該当する人だけが申し込めます。地域金融機関の職員に関係する金融機関ルートの原文は次のとおりです。

  • 事業承継シニアエキスパート:「銀行・信用金庫・信用組合・証券会社・生命保険会社において法人営業経験が1年以上あり、現在も在籍中の方」
  • M&Aシニアエキスパート:「銀行・信用金庫・信用組合・証券会社・生命保険会社において法人営業経験が5年以上あり、現在も在籍中の方」

列挙されている業態は5つで、信用金庫と信用組合はそれぞれ独立して書かれています。地方銀行は「銀行」の区分で読むことになります。一方、この5つに挙がっていない業態の金融機関に勤めている場合は、金融機関ルートに当たるかを確認した案内からは判断できません。申し込む前に運営団体へ確認してください。

比べる点事業承継シニアエキスパートM&Aシニアエキスパート
金融機関ルートの年数法人営業経験1年以上法人営業経験5年以上
在籍の条件現在も在籍中現在も在籍中
年数なしで入れる検定ルート事業承継・M&Aエキスパート認定者(金融業務2級の合格)事業承継・M&Aエキスパート認定者/事業承継シニアエキスパート認定者
学ぶ中心相続税・贈与税・財産評価・事業承継税制など親族内承継第三者承継の実務・企業評価・会計税務・法務
費用(税込・一般区分)受講料132,000円+受験料11,000円=143,000円受講料132,000円+受験料11,000円=143,000円
会員特別価格の対象92,400円:日本M&Aセンター業務提携金融機関・日本M&Aセンター理事会員92,400円:M&A支援機関協会会員・日本M&Aセンター業務提携金融機関・日本M&Aセンター理事会員/105,600円:BATONZパートナープログラム会員
認定試験CBT・四答択一式50問・120分・100点満点で60点以上Web版はCBT・四答択一式50問・120分・100点満点で60点以上

確認した案内には、「法人営業経験」にどこまでの業務が含まれるか(個人向けの渉外や融資事務の期間を数えるか、複数の金融機関での経験を通算できるか)の定義は書かれていません。入社年次と法人営業の年数は一致しないことがあるため、「入社5年目だから届く」と決めずに、法人営業に就いていた期間で数え、迷う場合は運営団体に確認するのが確実です。

もう一つ、地域金融機関の職員にとって見落とせないのが会員特別価格です。所属先が日本M&Aセンターの業務提携金融機関に当たれば、どちらの講座も受講料は132,000円から92,400円になり、39,600円下がります。勤務先が受講料を負担する場合も自己負担の場合も、申し込む前に本部の担当部署で区分を確認してください。

比較のあとに

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02

入社年次×目的の判断表

「何年目か」と「何のために取るか」の2つで、選ぶ資格はほぼ決まります。入社年次ではなく、法人営業の経験年数で行を選んでください。

法人営業の経験事業承継の相談に対応したい上位講座で体系的に学びたい国の新しい試験に備えたい
まだ法人営業に就いていない(入社直後・個人営業中心)金融業務3級または事業承継アドバイザー3級で用語と全体像をつかむ金融ルートには届かない。金融業務2級に合格して認定者ルートを作る受験資格は未公表。既存の検定で基礎を作りながら公表を待つ
1年以上5年未満(例:法人営業2〜4年目)業務の中心が相続・自社株なら事業承継シニアエキスパートに進める事業承継シニアエキスパートは在籍ルートで申込可。M&Aシニアエキスパートに進むなら金融業務2級の合格が近道新試験の想定科目(M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範)で弱い分野を先に把握する
5年以上(例:法人営業担当として中堅以降)2級は必須ではない。担当領域で上位講座を選ぶ第三者承継が中心ならM&Aシニアエキスパート、親族内承継が中心なら事業承継シニアエキスパート上位講座の領域と新試験の想定科目は名前が重なる部分がある。ただし免除・優遇の関係は確認できない
法人営業を離れた・他業態へ転職した受験資格のない検定(3級・アドバイザー3級・2級)が対象「現在も在籍中」の条件を満たさないため、金融機関ルートでは申し込めない。2級合格による認定者ルートを使う公表状況を確認しつつ、検定で基礎を作る

この表のポイントは、法人営業1〜4年目の層です。事業承継シニアエキスパートにはすでに届いている一方、M&Aシニアエキスパートの金融機関ルートには届きません。ただし金融業務2級に合格して事業承継・M&Aエキスパートの認定を得れば、年数にかかわらずM&Aシニアエキスパートの受講資格を満たします。また、M&Aシニアエキスパートの受講資格には「事業承継シニアエキスパート認定者」も挙がっているため、事業承継シニアエキスパートを先に取ってから進む順路もあります。

講座の中身はそれぞれ事業承継シニアエキスパートの費用と受講資格とM&Aシニアエキスパートの費用と受講資格で詳しく扱っています。銀行員全体のキャリア段階の整理は銀行員のM&A資格にまとめていますので、本記事とあわせてご覧ください。自分の年次で判断がついたら、新しい試験の科目でどこが弱いかを無料の20問診断で確かめておくと、講座と並行して何を補うかが見えます(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。

03

3級・アドバイザー3級・2級の使い分け

受験資格の制限がない入口の検定は3つあります。地域金融機関では、事業承継アドバイザー3級を主催する銀行業務検定協会の検定と、金融財政事情研究会の金融業務検定の両方が候補に挙がりやすいため、違いを並べておきます。

比較項目金融業務3級 事業承継・M&Aコース事業承継アドバイザー3級金融業務2級 事業承継・M&Aコース
主催金融財政事情研究会銀行業務検定協会金融財政事情研究会
受験料(税込)5,500円5,500円+事務手数料330円7,700円
試験時間・出題100分・四答択一式50問120分・四答択一式50問(基本知識40問+5事例10問)120分・四答択一式30問+総合問題10題
合格基準100点満点で60点以上100点満点中60点以上100点満点で70点以上
出題範囲事業承継の事前準備等/親族内・従業員承継の実務/社外承継(M&A)の実務/コンサルティングの実務事業承継の基本知識/事業承継と金融実務/その他関連知識等事業承継関連税制等/事業承継関連法制等/M&A基礎知識・関連会計/M&A関連法制等/総合問題
上位講座の受講資格ならない(公式ガイドに明記)確認した公式ページに記載なしなる(事業承継・M&Aエキスパート認定)
向く場面M&Aを独立した分野として入口から学ぶ事業承継と金融実務の結びつきから入る上位講座に進む予定がある・税制と法制まで押さえる

金融業務3級の公式ガイドには、「『金融業務3級 事業承継・M&Aコース』の合格(事業承継・M&Aベーシックの認定)は、『M&Aシニアエキスパート養成スクール(認定講座)』『事業承継シニアエキスパート養成スクール(認定講座)』の受講資格とはなりません。」と書かれています。上位講座に進む予定があるなら、3級を経由する必要はありません。

使い分けの基準は次のとおりです。

  • 勤務先で取得を指定・推奨されている検定がある:その検定が優先。社内の評価や異動の要件で認定名が指定されていることがあるため、先に確認する
  • 指定がなく、事業承継の相談を受け始めた段階:M&Aを独立分野で学ぶなら金融業務3級、金融実務との結びつきから入るなら事業承継アドバイザー3級
  • 1〜2年のうちに上位講座へ進む予定がある:金融業務2級から入る。3級の合格は受講資格にならない
  • 事例形式の設問に慣れておきたい:事業承継アドバイザー3級は5事例10問、金融業務2級は総合問題10題を含む
  • 相続・自社株・事業承継税制をすでに扱っている:3級では既知の範囲が多く、2級から入るほうが学習量に見合う

各検定の詳細は金融業務3級 事業承継・M&Aコース、事業承継アドバイザー3級、金融業務2級 事業承継・M&Aコースの各記事で扱っています。

04

国の新しい試験は「金融機関」を対象に想定している

中小企業庁が運営主体となる中小M&A資格試験について、試験実施事業の企画競争募集要領(2026年3月27日)は、想定される受験者を次のように書いています。

書かれているのは、金融機関などに所属して仲介・FA業務に関わる者と、今後その業務を行おうとする者です。金融機関に所属していれば誰でも想定に入る、という書き方ではありません。受験者数は「M&A支援機関登録制制度におけるM&A支援業務専従者数等である約10,000人をベースとして見積り」とされています。同じ募集要領では、全国の試験会場でCBT方式により実施し、会場は各都道府県に少なくとも1か所、4科目をまとめて120分、設問数は合計で最大60問程度という想定が示されています。本店から離れた営業店に勤める職員にとっても、会場が都道府県単位で想定されている点は計画を立てやすい材料です。

試験実施事業の委託先は株式会社銀行研修社に決まりました(2026年5月1日公表)。ただし、試験日・受験料・申込方法・正式名称・受験資格は2026年10月3日時点で公表されていません。検討会(第4回)資料2は「本資格試験の合格は、既存の業法に基づく独占業務の実施を可能とするものではない」とも記しています。

既存の上位講座や検定を持っていれば新しい試験が免除・優遇されるという記載は、確認できた公表資料には見当たりません。上位講座で学ぶ領域と新試験の想定科目は名前が重なる部分がありますが、別の制度として準備する必要があります。新試験の科目で自分がどこにいるかは、無料の20問診断で測れます(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。

05

注意点・よくある失敗

  • 入社年次で受講資格を判断する。条件は「法人営業経験」の年数で、個人向けの業務が長い場合は年数が足りないことがあります。
  • 異動や転職の直前に申し込みを後回しにする。金融機関ルートは「現在も在籍中」が条件で、退職後は同じルートで申し込めません。
  • 3級に合格すれば上位講座に進めると考える。受講資格になるのは金融業務2級の合格で得られる認定です。
  • 会員特別価格の区分を確認せずに132,000円で申し込む。勤務先が業務提携金融機関に当たれば92,400円です。
  • 新しい試験の詳細を待つあいだ何もしない。対象の想定に金融機関が入っていても、試験日・受験料は未公表です。既存の検定で基礎を固めておく判断ができます。
この記事の読み方

比較軸をそろえると、判断理由を説明しやすくなります

選ぶ前に条件を確認することで、料金や印象だけで結論を急ぐことを避けられます。

注意点

制度・料金・提供内容は更新されます

本記事の数値・制度情報は記載の確認日時点のものです。申込前に各公式ページで最新情報をご確認ください。

Long-tail questions

よくある質問

金融機関ルートの原文に「信用組合」が明記されています。事業承継シニアエキスパートは法人営業経験1年以上、M&Aシニアエキスパートは5年以上で、いずれも現在も在籍中であることが条件です。

Updates

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  1. 初回公開

    記載の数値・制度情報は2026-10-03時点で一次資料・公式情報を確認したものです。更新・訂正時はこの履歴に日付と理由を記載します。

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