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後継者が取れる事業承継の資格は?受験資格で絞る

先に結論

金融機関にも士業にも属さない後継者・経営者が受けられる事業承継の資格は、金融業務3級・2級 事業承継・M&Aコース(受験料5,500円・7,700円、税込、金融財政事情研究会 種目別ガイド、2026-10-10確認)、事業承継アドバイザー3級、M&Aスペシャリストなどです。事業承継シニアエキスパートは2級に合格すると受講資格を満たせます。事業承継士は国家資格保有者が受講の原則です。下の判定表で、自分が受けられる資格から絞ってください。

この記事の結論

  1. 01

    受験資格の制限がないと公式ページに明記されているのは、金融業務3級・2級 事業承継・M&Aコース、事業承継アドバイザー3級、M&Aスペシャリスト。地域継業サポーターも受講資格は「特になし」と案内されている。

  2. 02

    事業承継シニアエキスパート(143,000円・税込)は、後継者でも金融業務2級 事業承継・M&Aコースに合格して「事業承継・M&Aエキスパート認定者」になれば受講資格を満たせる。

  3. 03

    事業承継士は国家資格などの専門スキル保有者が受講の原則で、JMAA認定M&Aアドバイザーは正会員への入会と理事会の審査が資格付与の前提になる。後継者が学ぶ目的では選びにくい。

  4. 04

    国の新しい中小M&A資格試験は、募集要領で主な受験対象を仲介・FA業務に関わる者などとしている。後継者が受けられるかは、受験資格が2026年10月9日時点で未公表のため判断できない。

  5. 05

    資格の前に、中小企業庁が公開している事業承継ガイドライン・中小M&Aガイドライン・中小PMIガイドライン講座(動画)で全体像をつかむ方法がある。

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後継者は事業承継の資格を受けられる?(最終確認日:2026-10-10)

後継者・経営者が所属や士業資格を問われずに受けられる事業承継の資格は、金融財政事情研究会の金融業務3級 事業承継・M&Aコース(受験料5,500円・税込)と同2級(受験料7,700円・税込)を含めて5つあります(各運営団体の公式ページ、2026-10-10確認)。既存の職種別の記事は支援する側の立場で書いていますが、この記事は「会社を継ぐ・買う側」の立場で、受けられるかどうかだけを先に判定します。

後継者・経営者が受けられるかの判定表(金額は税込・確認日は出典欄)
資格(運営)公式の条件後継者の判定取得時の費用出典
金融業務3級 事業承継・M&Aコース(金融財政事情研究会)「受験資格は特にありません」受けられる5,500円金融財政事情研究会 種目別ガイド(2026-10-10確認)
金融業務2級 事業承継・M&Aコース(金融財政事情研究会)「受験資格は特にありません」受けられる7,700円金融財政事情研究会 種目別ガイド(2026-10-10確認)
事業承継アドバイザー3級(銀行業務検定協会)「どなたでも受験可能」受けられる5,500円+事務手数料330円CBT-Solutions 受験者ポータル(2026-09-30確認)
地域継業サポーター(金融財政事情研究会)受講資格「特になし」。試験はWeb講義の修了が条件受けられる(趣旨は金融機関の営業店向け)27,500円金融財政事情研究会 KINZAI Webアカデミー(2026-10-10確認)
M&Aスペシャリスト(日本経営管理協会)「受験資格の制限はありません。」受けられる(名乗るには入会と資格審査)検定試験11,000円(消費税込み)。入会費用は検定試験料を含めて計38,000、年会費33,000(税区分の記載なし)日本経営管理協会 M&Aスペシャリスト・入会について(2026-10-10確認)
事業承継シニアエキスパート(金融財政事情研究会)受講資格5項のいずれか条件付き(2級合格の認定者ルート、1級ファイナンシャル・プランニング技能士など)143,000円金融財政事情研究会 KINZAI Webアカデミー(2026-10-10確認)
事業承継士(事業承継協会)国家資格などの専門スキル保有者が受講の原則原則受けられない350,900円事業承継協会 資格取得講座・講座運営会社のページ(2026-09-19確認)
JMAA認定M&Aアドバイザー(日本M&Aアドバイザー協会)資格付与は正会員への入会と理事会の審査が前提制約あり講座198,000円+入会金33,000円(別に月額会費)日本M&Aアドバイザー協会(2026-09-17確認)
中小M&A資格試験(中小企業庁)受験資格は未公表判断できない受験料は未公表中小企業庁(2026-10-09確認)

判定表から分かるのは、後継者が最初に動けるのは受験資格の制限がない検定だということです。中でも金融業務2級 事業承継・M&Aコースは、合格すると「事業承継・M&Aエキスパート」の認定が付き、その認定が事業承継シニアエキスパートの受講資格になります。一方、金融業務3級の合格は「受講資格とはなりません」と種目別ガイドに明記されています(金融財政事情研究会、2026-10-10確認)。資格ごとの条件を横断で見たい方はM&A資格の受験資格にまとめています。

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受けられる資格を絞れたら、新しい国の試験が想定する4領域(M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範)のどこが手薄かを確かめておくと、金融業務3級と2級のどちらから入るかを決める材料になります(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。

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国の新しい中小M&A資格試験は後継者も受けられる?

中小企業庁が運営主体として令和8年度に初回を実施予定の中小M&A資格試験は、受験資格・試験日・受験料が2026年10月9日時点で未公表のため、後継者が受けられるかは判断できません(中小企業庁サイトで確認)。公表されているのは受験者の想定で、中小企業庁の企画競争募集要領(2026年3月27日)は次のように書いています。

「仲介者・FA等のM&A専門業者又は支援機関(金融機関、士業等専門家、M&Aプラットフォーム等)に所属する仲介・FA業務に関わる者、並びに今後中小M&Aの仲介・FA業務を行おうとする者を主な受験対象とする。」

同じ募集要領は試験の目的を「中小M&A支援に必要な倫理観や知識等を証明するための資格として、本試験を実施するものである」としています。主な受験対象は、会社を継ぐ・買う側ではなく、M&Aを支援する側です。

検討会の資料には、もう一文あります。中小企業庁の「中小M&A市場の改革に向けた方向性について」(検討会第4回 資料2、2026年3月17日)の受験者像には「また、商工団体や事業会社において中小M&Aに携わる者等についても、受験を広く推奨する。」とあります(2026-10-10確認)。ただし、これも誰が受けられるかを定めた受験資格の文ではありません。後継者や譲受側の経営者を名指しした記載は、確認した2資料には見当たりませんでした。

新試験の扱う領域(M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範)は、会社を譲り受ける・譲り渡す経営者が交渉や契約で触れる知識と名前が重なります。受けられるかどうかは公表を待つしかありませんが、自分がどの領域で止まるかは今でも確かめられます。無料の20問診断で、4領域のどこが手薄かの当たりをつけられます(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。

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後継者・経営者は何から勉強すればいい?(最終確認日:2026-10-10)

中小企業庁は「事業承継」のページで、事業承継ガイドライン(令和4年3月16日、令和6年4月1日に一部記載を更新)や中小M&Aガイドライン(第3版)などの資料をPDFで公開しています(中小企業庁「事業承継」ページ、2026-10-10確認)。資格の教材を買う前に、立場に合う資料から読むと、どの資格が必要かも見えやすくなります。

中小企業庁の公開資料と後継者の使い方(公表・更新日は中小企業庁の表記・2026-10-10確認)
資料公表・更新向いている立場出典
経営者のための事業承継マニュアル2017年3月承継の全体像を最初につかみたい後継者中小企業庁「事業承継」ページ
事業承継ガイドライン令和4年3月16日(令和6年4月1日に一部更新)親族内・従業員承継の後継者中小企業庁「事業承継」ページ
事業承継診断シート令和6年4月1日現経営者と準備の状況を確かめたい後継者中小企業庁「事業承継」ページ
中小M&Aガイドライン(第3版)令和6年8月会社を譲り渡す・譲り受ける経営者中小企業庁「中小M&Aガイドライン」ページ
中小M&Aハンドブック第2版対応(令和6年3月更新)M&Aを初めて検討する経営者中小企業庁「事業承継」ページ
中小PMIガイドライン令和4年3月16日M&Aで会社を譲り受けた経営者中小企業庁「事業承継」ページ
中小PMIガイドライン講座(動画)令和5年3月29日公開・全10本譲受側の経営者と実務担当者中小企業庁「中小PMIガイドライン講座を公開しました」

中小企業庁の「事業承継を実施する」ページは、後継者向けの人材育成として中小企業大学校とアトツギ甲子園を、相談先として事業承継・引継ぎ支援センターと後継者人材バンクを挙げています(2026-10-10確認)。資格は知識を測る手段で、相談先や研修の代わりにはなりません。公的な相談窓口の仕組みは事業承継・引継ぎ支援センターと資格で扱っています。

04

立場別に、どの順番で学べばいい?

後継者・経営者の学ぶ順番は、親族内承継か、従業員承継か、M&Aで会社を買う側か売る側かで変わります。受験資格の制限がない金融業務3級(5,500円・税込)から入り、必要な立場だけ2級(7,700円・税込)や上位の認定へ進む組み立てが、費用を抑えやすい形です(金融財政事情研究会 種目別ガイド、2026-10-10確認)。

後継者・経営者の立場別ルート(2026-10-10確認の公式情報をもとに本記事が整理)
あなたの立場最初に読む資料資格の順番理由
親族内承継の後継者事業承継ガイドライン、事業承継マニュアル金融業務3級 → 2級 → 必要なら事業承継シニアエキスパートシニアのカリキュラムは相続税・贈与税・事業承継税制・遺留分に関する民法特例が中心
従業員・役員から会社を継ぐ後継者事業承継ガイドライン金融業務3級 → 2級3級の出題4分野に「親族内・従業員承継の実務」が入っている
M&Aで会社を譲り受ける経営者中小M&Aガイドライン、中小PMIガイドライン講座金融業務2級 → 必要ならM&Aスペシャリスト2級は「M&A基礎知識・関連会計」「M&A関連法制等」が独立分野
会社を譲り渡すか迷っている経営者中小M&Aハンドブック、中小M&Aガイドライン金融業務3級3級の4分野に「社外承継(M&A)の実務」がある
将来は支援する側にも回りたい後継者中小M&Aガイドライン金融業務2級。新試験は受験資格の公表を待つ新試験の主な受験対象は仲介・FA業務に関わる者など

3級と2級の違いは金融業務3級 事業承継・M&Aコースの難易度と受験料、事業会社の立場からの資格選びは事業会社でM&Aの資格は役立つかで扱っています。

05

資格を取る前に何を確かめればいい?

後継者が資格の申込みや教材の購入に進む前に、次の6項目を確かめてください。

  • 継ぎ方(親族内・従業員・M&Aでの譲受け)が決まっている、または候補が2つ以内に絞れている
  • 現経営者と、承継の時期や株式の移し方について一度は話している
  • 中小企業庁の事業承継ガイドラインか中小M&Aガイドラインの目次に目を通した
  • 受けたい資格の受験資格(制限なし・条件付き・原則不可)を判定表で確認した
  • 合格後に入会や年会費が必要な資格かどうかを確認した
  • 資格の目的が「自社の承継に使う知識」か「将来の支援業務」かを決めている

3つ以上当てはまれば、受験資格の制限がない検定から申し込む準備が整っています。2つ以下なら、資格の前に中小企業庁の資料と、現経営者・相談窓口との話し合いを先に進めた方が、学ぶ範囲を決めやすくなります。

チェックで目的まで決まったら、次は自分の知識がどこで止まるかです。新しい国の試験が想定する4領域(M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範)は、承継やM&Aで経営者が判断を迫られる場面と重なるため、受ける資格の順番を決める材料になります。無料の20問診断で確かめられます(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。

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注意点・よくある失敗

  • 支援者向けの講座型資格(事業承継士など)から調べ始め、受講の条件に該当しないと後で気づく。
  • 金融業務3級に合格すればシニアエキスパートの講座に進めると考える。受講資格になるのは2級合格の認定です。
  • M&Aスペシャリストを検定試験料11,000円だけで比べる。名乗るには入会費用と年会費が続きます。
  • 国の新しい中小M&A資格試験を「後継者は受けられない」「誰でも受けられる」と決めつける。受験資格は2026年10月9日時点で未公表です。
  • 資格の勉強を先にして、現経営者との話し合いや公的な相談窓口の利用を後回しにする。

よくある質問

後継者が所属や士業資格を問われずに受けられるのは、金融業務3級・2級 事業承継・M&Aコース(金融財政事情研究会、受験料5,500円・7,700円、税込)、事業承継アドバイザー3級(銀行業務検定協会)、M&Aスペシャリスト(日本経営管理協会)などです。いずれも公式ページに受験資格の制限がない旨が書かれています(2026-10-10確認、事業承継アドバイザー3級は2026-09-30確認)。

後継者だけを受験対象として定めた資格は、本記事が確認した公式ページには見当たりません。事業承継協会の資格取得講座ページは、事業承継プランナーの講座を「経営者や後継者」も受講していると記載しています(2026-10-10確認)。ただし講座運営会社(事業承継センター株式会社)の講座ページには、2026年9月19日の確認時点で教室・WEB講座とも「しばらくの間、予定しておりません」と記載されていました。

経営者がM&Aの資格を取る意味は、仲介会社やFAとの打合せで出てくる用語や論点を自分で理解できるようになることにあります。目的が自社の承継なら、中小M&Aガイドライン(第3版)を読み、受験資格の制限がない金融業務2級 事業承継・M&Aコースで知識を確かめる組み立てが費用を抑えやすい形です。

事業承継の勉強は、中小企業庁が公開する「経営者のための事業承継マニュアル」(2017年3月)と事業承継ガイドライン(令和4年3月16日)で全体像をつかむところから始められます。M&Aが選択肢にあるなら中小M&Aガイドライン(第3版・令和6年8月)を加え、知識の確認には金融業務3級 事業承継・M&Aコースが使えます。

中小M&A資格試験の受験資格は、2026年10月9日時点で中小企業庁から公表されていません。募集要領(2026年3月27日)が示すのは「主な受験対象」で、M&A専門業者や支援機関で仲介・FA業務に関わる者などです。後継者を名指しした記載は、確認した公表資料には見当たりません。

中小企業庁は中小PMIガイドライン(令和4年3月16日)と、それを動画で解説する中小PMIガイドライン講座(令和5年3月29日公開・全10本)を公開しています。講座には「概要編/基礎編(譲受側経営者向け)」のページがあり、M&A成立後100日〜1年程度までの取組事項を扱う動画が含まれます。

一次資料・参考資料

更新・訂正履歴

  1. 初回公開

    公開時に、記載の数値・制度情報を一次資料・公式情報で確認しました。

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受けられる資格を絞れたら、新しい国の試験が想定する4領域(M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範)のどこが手薄かを確かめておくと、金融業務3級と2級のどちらから入るかを決める材料になります(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。

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