現在地教材選び
教材選び

M&Aスペシャリストの講座は必要か。77,000円の判断

結論を先に示し、根拠・比較・関連する疑問・一次資料の順に確認できます。

Answer first結論

先に結論

M&Aスペシャリストの資格取得支援講座(77,000円・消費税込み)は任意で、受講による検定試験の免除や優遇は、確認した公式ページに記載がありません。77,000円で買えるのは全7講座11時間30分の学習の順序です。M&Aの全体プロセスを通しで経験していないなら受ける価値があり、組織再編の条文を業務で読んでいるなら受けなくても組めます。2026年度2回目は11月27日開始・定員20名で、申込締切は講座開始の2週間前です。

Key takeaways

この記事の結論

  1. 01

    講座は公式ページで「M&Aスペシャリスト資格の取得を支援するために、当協会では公開講座を開催しています。」と案内されている任意の公開講座で、受験の条件ではありません。公式ページは受験資格について「受験資格の制限はありません。」としており、講座修了による試験の免除や優遇の記載は見当たりませんでした。

  2. 02

    費用差は77,000円です。講座77,000円と検定試験料11,000円(いずれも消費税込み)を合わせた公式表記は88,000円ですが、資格を名乗るまでの実額は講座77,000円+スペシャリスト会員の入会費用38,000円=115,000円です。検定試験料11,000円は入会費用38,000円の内数なので、88,000円に38,000円を足すと二重に数えます。維持費は年会費33,000円です。

  3. 03

    講座は全7講座で、公式ページの時間割を当メディアが積算すると11時間30分です(公式ページに合計時間の記載はありません)。小項目まで見ると買収側の実務を一周する設計で、出題範囲が条文・基準名で挙げている会社法の組織再編法令・企業結合会計基準・組織再編税制を、その粒度で扱うと書かれた小項目は見当たりませんでした。

  4. 04

    公式ページの小項目の記載からは、講座を受けても法務・会計・税務は参考図書での自習が残ると読めます。逆に、M&Aの全体プロセス・財務デューディリジェンス・企業価値評価・PMI・職業倫理は講座の題目と小項目に並んでいます。全体像の順序づけに価値を感じるかが分かれ目です。

  5. 05

    2026年度2回目の日程は11月27日(金)・28日(土)・12月5日(土)で、3日目の午前が第7講座、午後が検定試験です。公式ページは講座の申込締切を講座開始の2週間前としているため、受講するなら11月13日ごろが判断の期限になります(日付は当メディアの計算です)。

01

77,000円で何が増え、何が増えないか(最終確認日:2026-10-09)

項目講座を受ける講座を受けない
支払い(資格認定まで)115,000円(講座77,000円+入会費用38,000円。検定試験料は入会費用の内数)38,000円(入会費用。検定試験料11,000円はその内数)
拘束時間講座で11時間30分(開講式・閉講式を除く。当メディアの積算)講座分は0時間(学習時間は自分で配分)
試験の扱い免除・優遇の記載は見当たらない受験資格の制限なし
試験当日第7講座10時30分〜11時30分、閉講式11時30分〜12時、オリエンテーション13時〜13時15分、検定試験13時15分〜15時15分オリエンテーション13時〜13時15分、検定試験13時15分〜15時15分
申込の期限講座開始の2週間前試験日の2週間前
定員20名記載なし
残る自習法務・会計・税務の条文・基準レベル出題範囲5分野すべて

検定試験を受けるだけで資格認定(入会)まで進まない場合の支払いは、講座を受けるなら88,000円、受けないなら11,000円です。資格を名乗るには入会が前提になります。

比較のあとに

比べた条件のまま、いまの理解度を無料で確認できます。

中小M&A資格が自分に合うか確認する

JIMAの検定試験の問題ではありませんが、国の新しい試験が想定する領域(M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範)でどこを落とすかが分かれば、77,000円で学習の順序を借りるかどうかの判断が早く済みます。講座の申込締切(11月13日ごろ)より前に確かめてください(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。

02

出題範囲5分野と講座の対応(題目・小項目で確認)

出題範囲の分野公式の範囲(要旨)対応する講座自習で埋める部分
M&A実務M&A実務で一般に定着しているもの第2講座「中小M&A支援の実務」、第3講座「デューディリジェンスの実務(特に財務DD)」、第5講座「最終契約・クロージング・PMIの実務」、第6講座「M&A事例研究(成功事例・失敗事例)」事例の自己検討
職業倫理M&Aスペシャリスト職業倫理規定、その他一般に定着している職業倫理第7講座「M&Aスペシャリストに求められる知識・役割と倫理」の小項目③「コンプライアンスと職業倫理」規定の読み込み
法務会社法と施行令・施行規則のうち組織再編成に関する法令、労働承継法などの関連特別法第2講座の小項目③「会計・法務・税務の基本論点」、第5講座「最終契約・クロージング・PMIの実務」の小項目①「最終契約のポイント」条文レベルの確認
会計企業結合に関する会計基準、事業分離等に関する会計基準とその適用指針第2講座の小項目③「会計・法務・税務の基本論点」のみ(第4講座は「企業価値評価の基礎と実務」で、会計基準名を挙げた小項目はありません)基準・適用指針の読み込み
税務組織再編成に関する法人税法・所得税法・消費税法・租税特別措置法と関連施行令・施行規則第2講座の小項目③「会計・法務・税務の基本論点」組織再編税制の確認

対応づけは、公式ページの講座題目と小項目(各講座3項目)に書かれた範囲から当メディアが整理したものです。講座の中で実際にどこまで踏み込むかは、受講しなければ分かりません。表の「自習で埋める部分」は、出題範囲が条文名・基準名で範囲を区切っているのに対し、講座側の記載が「基本論点」までである差分を指します。第1講座「中小M&Aの現状とM&Aスペシャリストへの期待」は、特定の分野ではなく全体の導入にあたるため、上の表には入れていません。

法令の基準日については、出題範囲に、法令等は特に指定した場合を除き試験当日から4か月前に施行されているものによる旨が示されています。2026年12月5日の試験なら、特段の指定がなければ2026年8月5日時点で施行されている法令が基準です(日付は当メディアの計算です)。参考図書6点と対策の組み方はM&Aスペシャリストの過去問はある? 参考図書で組む対策で扱っています。

03

判断表:受けるか、独学で検定だけ受けるか

あなたの状況判断理由
M&Aの全体プロセスを通しで経験したことがない受ける価値がある第1〜第6講座が現状・支援実務・財務DD・企業価値評価・最終契約とPMI・事例の順に並んでおり、学習の順序を外から与えられる
財務DDか企業価値評価のどちらかが未経験受ける価値がある第3講座(2時間)と第4講座(2時間)が独立して置かれている
会社法の組織再編や組織再編税制を業務で読んでいる受けなくてよい講座側の記載は「基本論点」までで、条文・基準レベルは自習が残る
12月5日の受験を決めていて、確保できる学習時間が週5時間未満受けなくてよい10月9日から試験日までは約8週間で、週5時間なら総量は約40時間。うち11時間30分を受講に充てると、出題範囲の読み込みが後ろにずれる(時間の見積りは当メディアの目安です)
11月27日(金)の日中を空けられない受けない前提で組む1日目は金曜で、開講式10時30分から第3講座16時30分まで。欠席分の録画視聴や振替の扱いは、確認した公式ページに記載が見当たりませんでした
11月13日ごろまでに受講を決めきれない締切前に決める前提で組む講座の申込締切は講座開始の2週間前。公式ページは、締切を過ぎた場合の電話連絡を検定試験の申込締切にだけ注記しており、講座側に同じ注記はありません
費用を会社に申請する必要がある決裁が11月13日ごろに間に合うなら受ける115,000円と38,000円では決裁の重さが変わる。講座分を含めるなら、締切から逆算して申請を先に通す

迷いが「お金」ではなく「何から手をつけるか」にある場合は、講座の順序に価値があります。迷いが「出題範囲のどこが弱いか」にある場合は、先に弱点を特定したほうが77,000円の判断が早く済みます。M&A系の講座を資格横断で比べたい場合はM&A資格の講座はどれを選ぶ?に一覧があります。

04

締切の逆算(2026年10月9日起点)

  • 11月13日ごろ:資格取得支援講座(2回目)の申込締切。公式ページは申込締切を講座開始の2週間前としており、講座開始は11月27日(金)です
  • 11月21日ごろ:第38回検定試験の申込締切。公式ページは申込締切を試験日の2週間前とし、締切日を過ぎた場合は電話連絡をと注記しています。試験日は12月5日(土)で、2週間前は土曜日にあたります
  • 11月27日(金):開講式10時30分、第1講座10時45分〜12時、第2講座13時〜14時15分、第3講座14時30分〜16時30分
  • 11月28日(土):第4講座10時〜12時、第5講座13時〜15時、第6講座15時15分〜17時15分
  • 12月5日(土):第7講座10時30分〜11時30分、閉講式11時30分〜12時、オリエンテーション13時〜13時15分、検定試験13時15分〜15時15分(オンライン)
05

講座を受けても、認定は別の手続き

検定試験に合格しても、それだけで資格を名乗れるわけではありません。公式ページは資格を「検定試験に合格したのち、JIMA入会申請書(兼職務経歴書)を提出し、当協会資格審査委員会の審査を経て承認された者が、初めて入会と同時に取得できるもの」と定義しています。合格後は入会申込書を返送し、資格審査委員会の審査を経て認定書(兼会員証)が送られる流れです。審査があるため、職務経歴の整理は講座の有無とは別に必要です。

つまり費用は「講座(任意)」「検定試験」「入会・認定」の3層に分かれ、講座を受けるかどうかは3層のうち最上段だけの判断です。年会費33,000円が毎年かかる点も、77,000円とは別に見ておく判断材料です。資格の有効期限や、更新を義務づける講習については、確認した公式ページに記載がありません。資格取得後は継続セミナーに参加できるとされていますが、参加が更新の要件だとは書かれていません。

06

中小M&A資格試験との関係(別制度)

中小企業庁が2026年度の創設を予定している中小M&A資格試験(中小企業庁の事業名は「中小M&A資格試験実施事業」。試験の実施は株式会社銀行研修社に委託、2026年5月1日公表)とM&Aスペシャリストは、制度を設計する主体も認定の主体も別です。M&Aスペシャリストの講座を受けたこと、あるいは資格を持っていることで新しい試験が免除・優遇されるという記載は、確認できた公表資料には見当たりません。新しい試験の正式名称・実施日・受験料・申込みの方法・受験資格は、確認できた公表資料では2026年10月9日時点で未公表です。

重なるのは学習領域です。M&Aスペシャリストの出題範囲にある「M&A実務」「法務」「会計」「税務」「職業倫理」は、新しい試験の企画競争募集要領で想定として示された4科目(M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範)と領域として近く、読む資料と論点は大きく重なります。科目の構成は想定として示されたもので、確定した出題範囲ではありません。ただし77,000円の判断を新しい試験の存在で正当化はできません。新しい試験の側で現在地を知りたい場合は、無料の20問診断で測れます。JIMAの検定試験の問題ではありませんが、M&A実務・財務・税務・法務・倫理のどこで点を落とすかの見当はつきます(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。民間資格と新制度の位置関係はM&A資格の費用を比較するでも扱っています。

07

注意点・よくある失敗

  • 講座を受ければ試験が有利になると考える(免除・優遇の記載は見当たりません。試験は同じ条件です)
  • 88,000円を資格取得の総額だと考える、あるいは88,000円に入会費用38,000円を足して126,000円と計算する(講座を受ける場合の資格認定までの実額は講座77,000円+入会費用38,000円=115,000円です。入会費用38,000円は入会金5,000円+検定試験料11,000円+資格認定料22,000円で、検定試験料はその内数です。公式の注記では、スペシャリスト会員は資格審査料の代わりに検定試験料となります。別に年会費33,000円が毎年かかります)
  • 11時間30分の受講で出題範囲が一巡すると考える(公式の小項目で法務・会計・税務にあたる記載は「会計・法務・税務の基本論点」までです)
  • 講座の申込締切を試験の申込締切と同じだと思い込む(講座は講座開始の2週間前、試験は試験日の2週間前で、2026年度2回目では8日ずれます)
  • 定員20名の講座を、締切直前まで検討する(空席の有無は公式ページの表示では分かりません)
  • 合格後の入会審査に職務経歴書が必要なことを、合格後に知る
この記事の読み方

比較軸をそろえると、判断理由を説明しやすくなります

選ぶ前に条件を確認することで、料金や印象だけで結論を急ぐことを避けられます。

注意点

制度・料金・提供内容は更新されます

本記事の数値・制度情報は記載の確認日時点のものです。申込前に各公式ページで最新情報をご確認ください。

Long-tail questions

よくある質問

受けられます。公式ページは受験資格について「受験資格の制限はありません。」としており、講座は「資格の取得を支援するために」開催される公開講座として案内されています。

Updates

更新・訂正履歴

  1. 初回公開

    記載の数値・制度情報は2026-10-09時点で一次資料・公式情報を確認したものです。更新・訂正時はこの履歴に日付と理由を記載します。

開示

比較と利害関係について

本メディアは「中小M&A資格ナビ」運営者が運営しています。本文中の無料20問診断へのリンクは、当メディア運営者が提供するサービスです。

開示方針を確認する
次の一歩

読んだ内容を、無料の確認へつなげる

JIMAの検定試験の問題ではありませんが、国の新しい試験が想定する領域(M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範)でどこを落とすかが分かれば、77,000円で学習の順序を借りるかどうかの判断が早く済みます。講座の申込締切(11月13日ごろ)より前に確かめてください(当メディア運営者が提供する無料サービスです)。